日本語 文字を獲得するまでの1万年② クレオールタミル語説(2)/形質人類学との対話2008/10/06 16:16

前回、予告していた通り、以下の文献を元に話を進めたいと思います。

 『考古学・人類学・言語学との対話 日本人はどこからきたのか』
 大野 晋・金関 恕・・・編 岩波書店

「形質人類学との対話」ということで、馬場悠男氏(専門は形態人類学)の登場です。
大野氏は、タミル人が船で日本(北九州)へやってきて、言語や文明(稲作や金属)を広げたと考え、形質人類学でその痕跡をたどれるのではないかという疑問を馬場氏に投げかける形で話が始まります。

馬場氏は、人骨からもDNA(ミトコンドリアDNA)からも、タミル人(南インド)との共通性は見られないし、弥生人が南インドからやってきたという考えを持つ人類学者はまずいない、とまで言っています。

しかし、人類学として南インドと関係がないとしても、文明は文明だけで伝わるので人種の問題が別であると、大野氏は主張します。
これでは、馬場氏との対談の意味すら否定しているようにも感じるのですが、どうなのでしょう?

そのようなやり取りで、いろいろな話がでるのですが、大野氏が終始一貫しているのは、タミル語との500語にも上る語彙の一致を前提に、関係が無いはずはない、ということでした。

もし、大野氏の主張を受け入れるとすれば、今わかっている人類学の多くの資料を覆すほどの重大な資料が出てこないと難しいというのが、個人的な考えです。

コメント

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