続・頭を悩ます言語名(縄文語、弥生語?)2008/10/31 16:15

タイトルには「頭を悩ます・・・」となっていますが、実は少し楽しんでいます。
自分で決められるのだから、楽しく悩めるというものです。

まずは、それぞれの時代において、どれだけ言語に地域性があったのかを考えないといけません。
言語だけが地域性を持つわけではないので、文化的な地域性が少なからず言語の違いを生むと考えたほうが良さそうです。

文化的な違いを知るには、やはり考古学的な”モノ”に頼るほかはありません。
全国的な発掘調査によって、石器や土器の違いから地域性、文化圏というものがあるということが分かってきています。
それらを参考に、言語的な違いがあるのかどうか、推定できれば良いのですが、なかなか難しそうです。

当初、縄文時代に定住生活が始まることによって、地域性が増し言語の違い(方言?)が出てくるのではないかと考えていたのですが、その前の後期旧石器時代においても、地域性、文化圏というものはあったようです。

今のところ、後期旧石器時代において、言語にそれほど大きな違いがあったとは考えていないのですが、変化の兆しのようなものが分かれば、その後の縄文時代についても考えやすい、という気がします。

言語についてというよりは、考古学的なことを調べなおしているという状況で、言語名などというところまで、なかなかたどり着きそうもありません。

『「試論」日本人の起源. 日本語を話す弥生人は何処から来たのか?』の感想2008/10/31 16:58

『「試論」日本人の起源. 日本語を話す弥生人は何処から来たのか?』
読ませていただきました。

「中国を中心とした歴史的な記録」と、「大野 晋氏によるタミル語説」に、重点を置いた考えになっているように感じました。

私がいま思い描いているイメージとはかなり異なる内容であり、倭人による日本の侵略的な行動など、とても刺激的な印象を持ちました。

文面から私が読み取りきれなかった疑問点を、少し挙げておきます。
1.倭人とその子孫は、全て日本か南インドへ移住してしまい、長江流域周辺には残っていないのか?(だから日本語と同じ系統の言語が、長江流域に存在しない?)

2.同じ倭人の子孫である日本人とタミル人であるが、ミトコンドリアDNAの解析からはインド(ドラビダ語族、タミル人を含む)に特有なハプログループが存在し、そのハプログループを持つ日本人が皆無であるのはなぜか?

いずれにしても、「クレオールタミル語説」については、このブログでかなりの書き込みをしたつもりですし、その考えも変わっていません。

また、私としては、DNAによる分子生物学、形質人類学、考古学という「モノ」を中心に、それらを重視した考えを構築したいという思いが強くあります。
そういった着眼点の違いを強く感じる試論でした。