astropulse(SETI@HOME) 解析経過①2008/10/06 15:08

長い、長すぎる・・・。

ちょうど?22%終わったところでの解析時間が、約26時間15分!!
単純に、このペースで解析が進んだとすると、100%までになんと、

 119時間以上!!

まだ、90時間以上あるのね。
24時間フル稼働でも、4日弱!!

待てよ、まだ手付かずのワークユニット(WU)がもう一つ。
ちゃんと計算しよう。
 WU①・・・119時間-26時間
 WU②・・・119時間
 合計 約212時間

報告期限が11/3、あと4週間(28日)。
212時間/28日 = 約7.6時間/日

1日平均8時間稼動させないと、期限に間に合わない。
ちょっと厳しいんじゃないでしょうか。

日本語 文字を獲得するまでの1万年② クレオールタミル語説(2)/形質人類学との対話2008/10/06 16:16

前回、予告していた通り、以下の文献を元に話を進めたいと思います。

 『考古学・人類学・言語学との対話 日本人はどこからきたのか』
 大野 晋・金関 恕・・・編 岩波書店

「形質人類学との対話」ということで、馬場悠男氏(専門は形態人類学)の登場です。
大野氏は、タミル人が船で日本(北九州)へやってきて、言語や文明(稲作や金属)を広げたと考え、形質人類学でその痕跡をたどれるのではないかという疑問を馬場氏に投げかける形で話が始まります。

馬場氏は、人骨からもDNA(ミトコンドリアDNA)からも、タミル人(南インド)との共通性は見られないし、弥生人が南インドからやってきたという考えを持つ人類学者はまずいない、とまで言っています。

しかし、人類学として南インドと関係がないとしても、文明は文明だけで伝わるので人種の問題が別であると、大野氏は主張します。
これでは、馬場氏との対談の意味すら否定しているようにも感じるのですが、どうなのでしょう?

そのようなやり取りで、いろいろな話がでるのですが、大野氏が終始一貫しているのは、タミル語との500語にも上る語彙の一致を前提に、関係が無いはずはない、ということでした。

もし、大野氏の主張を受け入れるとすれば、今わかっている人類学の多くの資料を覆すほどの重大な資料が出てこないと難しいというのが、個人的な考えです。

日本語 文字を獲得するまでの1万年② クレオールタミル語説(3)/ミトコンドリアDNA2008/10/06 17:22

前回の「形質人類学との対話」で、DNAの話が出ていたのですが、その補足、番外編です。

DNA(ミトコンドリアDNA)の研究において、日本人(縄文人、弥生人を含む)と、南インド人との比較がされていない、そういう資料が無いという大野氏の主張があり、少し気になっていました。

インドをはじめ、ヨーロッパやアフリカなどは、比較の対象としては離れすぎているという馬場氏の発言もあり、もう少し具体的なことが分からないものか調べてみました。
以下の記述は、次の本を参考にしました。
 『日本人になった祖先たち』 篠田 謙一著 NHKブックス

ミトコンドリアDNAには、ハプログループと呼ばれる多くのタイプがあり、世界中の多くの人達のミトコンドリアDNAを解析して、どの地域にどのハプログループを持つ人達が多いのかが、かなり分かっています。

そこで、「インドにおけるミトコンドリアDNAの特徴」ということで、七つのハプログループを示しています。

 「M2,M3,M4,M5、M6、M18、M25」

これらは、インドにしか分布しない特殊なもので、その中でもM2は人口に占める割合が高く、ドラビダ語族(タミル語が含まれる語族)の集団に多いという特徴があるようです。

さて、これらのハプログループが日本人にあるのでしょうか?
日本人1000人以上を調べたグラフから、割合の多いものをいくつかあげてみます。
 ・D4:32.61%
 ・B4:8.99%
 ・M7a:7.47%
 ・G:6.86%
 ・A:6.85%

このグラフでは、16種類のハプログループと「その他」に分類されていますが、もっとも少ないものと、その他は次のようになっています。
 ・C:0.46%
 ・その他:6.62%

先ほどのインドに特徴的な七つのグループは、このグラフの中には一つも含まれていません。
もし、「その他」の中にあるとしても、おそらくコンマ数%以下でしょう。

これら七つのグループが、目に見える形で現れていれば、比較検討の対象となりうるのでしょうが、ここまではっきりしていれば、詳しく検討する必要もない、ということなのでしょう。

ちなみに、ドラビダ語族に多いとされる「M2」グループが、元のグループ「M」から分岐したのは、約5万年前と推定されています。
大雑把に言えば、日本人の祖先(の一部)と分岐したのは、少なくとも5万年は前、ということがいえます。
言い換えると、過去5万年の間、遺伝的な関係が無いといえます。
もちろん、ごく少数はありえます。