『骨が語る古代の家族 親族と社会』田中良之(吉川弘文館)2009/07/13 16:23

先日、久しぶりにまともな本を買いました。
金銭的な面はともかく、気持ちの面では、落ち着きつつあるので、本を読もうという意欲も戻りつつあります。

実は、タイトルにある本とは、別の本を探しに行ったのですが、残念ながら在庫がありませんでした。
せっかく、書籍数が豊富なお気に入りの書店に行ったので、いろいろと眺めていると、ちょっと気になる本があったのです。
それが、タイトルにある『骨が語る古代の家族』です。

「また、骨かい!?」
と言われそうですが、骨にしか語れないことが多くあることが分かってくると、骨は侮れません。
しかし、本当は、”骨”の部分よりも、”古代の家族”の部分に引っかかったのです。
縄文時代を始めとして、古代の人々の生活というものに、以前から興味があったので、当然、生活の最小単位ともいえる「家族」には、関心が無いわけはありません。

また、「家族」は、社会の最小単位とも言えると思うので、家族のあり方とその変化が、社会のあり方とその変化に繋がっていくとも思われるので、古代社会を知る上で、その基本となる「家族」は、とても重要でしょう。

とりあえず、最初の方は読み進んだのですが、正直なところ難しいですね。
難しくて理解ができず、とてもここで説明することなどできないのですが、少しだけわかったのは、これまでの日本の考古学における親族論というものが、欧米の考えとは違った独自のものであるという、著者の主張です。
批判的な話から入るので、その批判されている事柄すら、よく分かっていない人間にとっては、まさにチンプンカンプンです。

こういう時は、分からないながらも、まずは一回読む。
きっと、忘れないうちにもう一度読み返せば、少しは理解が深まるのでしょうが、こればかりは、その時の気分次第ですねぇ。