『ソーラーバンク先送り』-やっぱり、という感じですね。2011/05/04 21:30

 昨日、3日の読売新聞による記事です。
 記事の詳細については省略しますが、一言で言えば、「そんなに直ぐに、ソーラーバンクは作れない」ということですね。
 確か、黒岩知事は、”今年の夏に間に合うように・・・”と言っていたような気がします。
 その発言を責めるつもりでは無いのです。
 ただ、黒岩知事がいくらがんばったところで、そんなに早く議会が動くのだろうか、という疑問はあったので、”やっぱり”という印象は否めません。

 この夏の電力不足対応という観点からは、このソーラーバンク構想が早く実現することが望ましいのかも知れませんが、この構想とシステムをきちんと理解した上で、それに参加するかどうかを考える時間ができたとも言えるので、神奈川県民にとっては、決して悪い話ではないでしょう。

 この件に限らず、太陽電池関連の話題では、どうしても欠落しがちな、もっとも大事な話が出てこないような気がします。
 太陽光発電をシステムとして考えると、発電できる電力量というのは計算することができます。
 また、家庭での利用状況が把握できていれば、どれだけの電力を売電することができるのか、ということもある程度計算することができます。
 さらに、その計算を進めれば、そのシステムを設置した費用を、何年で回収できるのか、ということも分かります。
 でも、これらは、本当に正しい計算でしょうか?
 そういった計算をすればするほど、後になって後悔することにならないでしょうか?

 当然ですが、どれだけ発電できるかは、天気によります。
 その天気の影響を、どれだけ説明してくれているでしょうか?
 まったく説明が無いとは言いませんが、どうしても後回しになっているような気がします。
 その辺りの事を理解した上で設置する分には、納得のいく働きをしてくれると思いますが、十分な理解をしないまま設置すると、納得のいかない結果となりそうです。

 私が思う太陽光発電にとって、最も重要なことは、設置する人の”意識”です。
 太陽光発電は、金銭的なハードルも高いのですが、”意識”に対するハードルも、より高く捉えないといけないような気がします。

 特に神奈川県民の皆さん、太陽光発電はそんなに甘いものではありません。
 後々後悔しないよう、今のうちに、”意識”と”理解”を深めるように努力しようではありませんか。

 なんだか、だいぶ話が逸れてしまったようで恐縮です。

 記事では、メガソーラー(大規模太陽光)発電施設の設置なども検討するようですが、一般家庭の家の屋根に、安易な気持ちで設置するような構想よりも、この方が現実的で効果的な気もするので、どちらかというとメガソーラーの方に期待したくなってきました。