四人と「よったり」2010/08/23 12:00

昨日、ラジオで四人の事を「よったり」と言う人がいるという話を聴いた。
ちょっと気になるので、後で調べてみたい。

四人と「よったり」②-古い言い方?2010/08/23 21:17

 ラジオでは、確か年配の人が四人の事を「よったり」と言っている、というような話でした。
 それを、一部の方言ではないかという意見もあれば、地域は関係なさそうな意見もあり、番組中ではあまり確かな答えは出なかったようです。
 もっとも、そういった言葉に関する専門家が出演していた訳でもありませんし、そういった話題を追求する番組でもありません。

 さて、ちょっと調べてみようと思ったのですが、手元にはこれといった資料はありません。
 とりあえず、ネットで検索してみると、同じような事に疑問を持つ人が結構いるようで、いくつか参考になることがありました。

 一人から十人までの数え方を、古語では次のように数えたようです。

 「ひとり、ふたり、みたり、よたり、いつたり、むたり、ななたり、やたり、ここのたり、とたり・・・」(Yahoo知恵袋、no_881さんの回答より)

 ここでは、四人の事を「よたり」としていますが、「よったり」でも基本的に違いは無いでしょう。

 ひ、ふ、み、よ・・・、と数えることからすれば、上記のような人数の数え方の方が、自然に思えます。
 ひとり、ふたり、さんにん、よにん・・・、という数え方は、恐らく小学校で習った数え方で、当たり前のように使っていますが、「ふたり」までは、和語なのに、「さんにん」からは漢語の読みになっていると思うと、やっぱり不自然な気もします。


【ななにん(七人)と、しちにん(七人)】
 私が随分前から気になっていたのが、「なな」と「しち」です。
 「ななにん」という呼び方に違和感を感じており、それは「しちにん」ではないのかと、特に根拠も持たずに反論したい気分でした。

 しかし、よくよく考えてみると、「三」から後を漢語で読むなら、
  「さんにん、よにん、ごにん、ろくにん、”しちにん”、はちにん・・・」
 と読む方が自然で、「なな」を使うなら、上記のように、「ななたり」と和語で表現した方が良さそうです。


 とは言っても、さまざまな読みが”ごちゃ混ぜ”になっているのが、日本語の実情です。
 一つの漢字に、いくつもの読みがあるのは、時代によって異なる発音をしていた大陸側の影響ということのようですし、逆に日本人は、その読み方の多さを、利用し楽しんできたという経緯もあります。

 色々な読み方を許容してきた、というのが日本語文化の根底にあるのかもしれません。
 実際、こうやってPCで入力していて、しちにん(七人)でも、ななにん(七人)でも、どちらでも漢字に変換できます。
 そうやって、色々な読み方をどんどん受け入れ、辞書が複雑になっていくのでしょう。


 まぁ、堅い話はともかく、今度、レストランなどで、店員に「何名様ですか?」と聞かれたら、「よったり」とか、答えてみるのも楽しいかも知れません。